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慣用音

慣用音(かんようおん)とは、音読み(日本漢字音)において中国漢字音との対応関係が見られる漢音・呉音・唐音に属さないものを言う。多く間違って定着したものや発音しやすく言い換えられたものを指す。古くからこの語があるのではなく、言語学的研究が進んだ大正時代以降に呼ばれた言葉である。

間違いが定着したものが多いのは、声符である旁から勝手に類推して読んだ音、いわゆる「百姓読み」である。たとえば「輸(シュ)」「滌(デキ)」「涸(カク)」「攪(コウ)」「耗(コウ)」などは旁の音に引かれて「輸入(ユニュウ)」「洗滌(センジョウ)」「涸渇(コカツ)」「攪拌(カクハン)」「消耗(ショウモウ)」と読まれる。このような音を慣用音と表記している。

明らかに中国から来た字音で広く流通しているにもかかわらず、呉音・漢音・唐音に分類できないものがある。例えば、茶は呉音では「ダ」、漢音では「タ」、唐音では「サ」である。「チャ」という字音は院政時代の字書『色葉字類抄』などから見られ、漢音と唐音の間の時期に流入したと考えられる。また、「椪柑」(ポンカン)の「椪」は呉音・漢音・唐音いずれも不明で、「ポン」は台湾語音に由来するのではないかと見られる。このような字音も慣用音に入れられている。

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漢字には多数の字義をもち、字義に応じて複数の字音を使い分けるものがある。例えば、「易」は「たやすい」の意味では「イ」、「変える」の意味では「エキ(漢音)・ヤク(呉音)」となる。このような多音字において、字義に対する字音を取り違えて使われるものがある。例えば、「罷」は「つかれる」の意味では「ヒ」、「やめる」の意味では「ハイ」であるが、罷免などは「ヒメン」と読み、「ハイ」ではなく「ヒ」が使われている。このとき「やめる」の意味に対する「ヒ」という字音は慣用音とされる。

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2009年04月29日 12:08に投稿されたエントリーのページです。

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